フリーアナウンサー樋口香織のホームページ 兵庫県、大阪府を中心にアナウンストレーニング、話し方、演劇ワークを使ったコミュニケーション術と内気改善プログラムをお伝えしています。

Kaori Freiheit
所在地:兵庫県
mail:higumon.x21@gmail.com
活動エリア:兵庫県、大阪府
(その他の地域はお問い合わせ下さい。)

プロの司会とは② 【技術力】

■トークの技術


ここからは司会の技術面に関して意識していることについてです。

一つの進行から次の進行に移る時がポイントです。

それは「前の流れを軽く受けて次に進む」ということです。

受けて、次へ、また受けて、次へ、という一人バケツリレーのような感じです。

ここが切れている司会をすると素人に毛が生えたようなただの進行係になってしまいます。

前に行われたことに対して一言コメントを入れる、又は盛大にリアクションする、この状況をたった今共有した皆様に問い直す、又は黙って噛みしめる(無言は勇気がいりますが)、又は少し解説をいれる(多数が理解できていないような状況の場合)などなど行われた何かに対して同じエネルギーで返すことが基本になります。

たくさんしゃべる必要はありません。また、見てわかることはわざわざ言う必要もありません。

例えば「お祝いのスピーチ」であっても人によって、又その内容によって受け方が変わります。
ある程度年輩の方で肩書が高く非常にお話にも慣れておられる場合は「ありがとうございました」で充分かもしれませんし、比較的若い上司がとても緊張していて、いまひとつ自信がなさそうな雰囲気の場合はそのお話の内容に少し触れて「新郎様は普段○○な意外な一面もお持ちなのですね。皆様も大変興味深くお聞きになっていましたね。お心いっぱいのご祝辞を頂戴しました。これからもお二人のことよろしくお願いします」などと言うと本人もホッとされるかな~と想像し、僭越ながら少しだけ感想をはさませていただくこともあります。





■礼儀

フォーマルな場でスピーチすること、準備をして練習を重ね余興を披露することなど、やる側にとっては決して楽なことではありません。

エネルギーにはエネルギーで返すというのはひとつの礼儀ではないかと思います。

それから優しさと敬意を常にもつこと。その人がどの部分に一番エネルギーを注いできたのかを素早くくみ取って、そこに感動する方向で拝見することが大事。
そうやって拝見しても別のところに素敵なものを感じたら、それはそれでちゃんとお伝えする場合もありますけれど。ずば抜けてすごい余興を見せられた時などはもう言葉はいらないです。

少々キザな言い方になりますが、ポイントはひとつひとつにドラマを見いだすということではないでしょうか。

これがプロなのだと思います。そしてしっかり受け止めたら、次へ進みます。

空気をポンと変えるように次の雰囲気に切り替えます。こうすることで自然にメリハリが生まれます。

強弱とか、笑いと涙とか、真面目になったりちょっとふざけてみたり、同じ状態が続くと大人も子供も飽きてくるものです。



■多くを語らない表現・言葉の選択


究極のプロフェッショナルはここです。

道半ばの私が目指すのは「語らず語る」まだまだ難しいです。

言葉はどうしても現実を限定してしまうので、言葉にした瞬間どれも私の偏見になってしまうような気がします。

だからその私の偏見が皆と共有されるにふさわしい必要があるのです。

日常から人の喜びがどこにあるのか。

人の悲しみがどこにあるのか。

私の思い込みは、ずれていないか。

私の発言は矛盾していないか。

しゃべるまえに考える癖をつけたいと思いながら過ごす毎日。

ただ聞いただけのことを、まるで真実かのように自分の中に定着させてしまうのは危険なことだと思います。

自分で真実を感じ取り、多くの人と分かち合えるかを考えて口から出す。

それを一瞬のうちに行うということは相当難しいことですがいつも意識しています。