毎日淡々と仕事をこなしていて、ストレスは感じていないつもりでいても、体調が悪く原因不明の蕁麻疹の痒みにイライラする。または、理由のわからない不安に襲われることはないでしょうか。それは、自分の本心に気づくときに起きてくるサインといえます。
あなたが今の会社での延長線上に、どんなに自分の理想の未来を描くことができないとしても、きっと今の延長線上にしかあなたの未来はありません。では、つまらない日常から抜け出すためにはどんな行動をとればよいでしょうか。
あなたが満たされなさを感じるのは、エネルギーを奪われた状態であることが原因です。本当はこれからますます社会の中で、自分を発揮し自分の人生を納得のいくものにしたいところなのにこのモヤモヤは何だろう。
そんな方へ、不満足の原因を取り除き、仕事に本気になれる秘訣をお伝えします。
集中力を奪うものの正体とは
私たちは幼少時代から罪悪感を押し付けられているものです。あなたはもしかしたら、親から厳しく育てられたり、教育ママの英才教育を受けたりしてきたかもしれません。周囲の人の期待に応えようとして頑張った経験はないでしょうか。
もし、義務感にしばられて苦しんでいるなら、あなたの集中力を奪っているものの正体は義務感です。
義務感の出どころ
義務感とは罪悪感によって生まれてくる感情です。幼少時代に親の期待に応えられないことに対して罪悪感が植えつけられます。罪悪感を感じることは非常に苦痛なことなので、そこから逃れようと期待に応えてしまうのです。
特に母親の称賛を得るために、勉強やスポーツなどで結果を出してきた人は、大人になってから負の影響に苦しむことがあります。負の影響とは「自分の感情を失ってしまう」ことです。
幼少期から青春時代にかけてやりたいことより、やるべきことと言われたことを優先してきた人は、大人になってから「やりたいことをやればいい」と言われてもそれが何かわからなくなります。
わからないから世間から見てよさそうなものを選んで自分のやりたいことにしてしまう。そうなると自分で押し込めた魂(本当の自我)が不快感を叫び出す。
理性がその声に耳を貸さず走り続けているとどうなるでしょうか。闇の部分が育っていつか爆発してしまうのです。
罪悪感・義務感から解放されるには
あなたが本気で罪悪感と義務感から解放され自由を取り戻すには、目を覚ます必要があります。罪悪感が引き起こされるように誘導するのは操る側が使う常套手段です。
そこから抜け出し自分を変えるには、まず自分を知ることです。まず、あなたの弱点を突いてくるものに目を向ける必要があります。例えば、人づきあいが苦手なことへの劣等感や、自分はつまらない人間だと思う劣等感。
そして過去に大切な人を幸せにできなかったことへの罪悪コンプレックス、常に正義を証明しよう、正しい人間であろうとする正義へのコンプレックスはないでしょうか。
あらゆるコンプレックスがあなたのエネルギーを奪っています。そして、エネルギーを奪いにくるものに思考の流れを乗っ取られてしまう習慣が身についてしまっているのです。その罠に気づき、それを認識することで被害者から傍観者になれます。
つまらない仕事からの脱却
毎日の仕事がつまらない、本気になれない。そんな状態を放置していると将来が不安になってきます。不満足な現状から移行するには、まず現状を受け入れて通り抜ける必要があります。
回避しようとして、酒や異性に逃げているといつまでも解消されることはありません。一時の対処療法にすぎないからです。しかもやりすぎれば身体をますます壊してしまいます。
負のスパイラルに陥らないために、押し込めてきた黒いドロドロした嫌な感情を認めることが大切です。マイナスと一度、一体化することであなたは気に入らない現状から解放されます。
嫌なものから防御するよりも、自分かいったん空っぽになってみることで思い込みから自由になれます。そうすることで、自分の進むべき未来がすっきりと表れてくるものです。
やりづらい上司への対応
仕事をうんざりさせる原因のひとつに人間関係があります。特に上下関係の上に位置する上司の存在は、仕事をするうえでも大きな存在といえます。
あなたは上司の矛盾だらけの言い分にうんざりしていませんか。「もっと効率的なやり方があるだろう」「それは俺と関係ない仕事だろう」と思うことがあるかもしれません。
しかし、いくら不満を抱いても上司の矛盾を突いても意味がないことを知っています。実際に反論や弁解は何のメリットもありません。では、どうすればよいか。
それにはまず、相手の話がどんなに支離滅裂であっても注意深く真剣に最後まで聞くことです。相手のエネルギーを出し尽くさせるようにじっくり聞いて、同意しましょう。
そして受け入れつくした後で、落ち着いて仕事の中身について細かく話し合うことです。攻撃に反発したり、抵抗したりすると相手の攻撃はいつまでも収まりません。
むしろ、頼り助言を求めるように相手と一緒にただ待ってみましょう。これま相手が正しくてあなたが間違っていると認めることとは違います。相手を手なづける手段です。
真の武道家がチンピラに絡まれてもやり返さないのと同じように、相手のエネルギーを受け入れることで相手を鎮静化させればよいのです。
部下にイライラしたときは
部下に対してイライラするときは、部下が本当に何を求めているか、何を必要としているか考えてみましょう。抱えた問題が大きすぎて自信を失っていないか。プライベートの人間関係で疲れ切っているのではないか。体調が悪くなっていないか。
何か満たされないものがあるのかもしれないと想像しながら相手に向き合ってみよう。そうすれば質問の投げかけ方が変化してきます。水面下の事情や、抱えるさまざまな問題を本当に知ってしまったら、その相手に対するイライラは消えます。
そして、エネルギーをあなたに受け止めてもらえたと感じた部下は満たされます。その結果、あなたへの態度が友好的なものに変わってきます。先に手を差し伸べることを惜しまないようにしていきましょう。
仕事に全てを捧げない
仕事に打ち込み、能力を高め、多く稼ぐことに喜びを感じているなら努力を続ければいい。でももし、ひどく疲れていたり、不定愁訴に悩んでいたり、またはそれに気づかないような鈍感な状態にあるなら注意すべきです。
苦しくなっているなら見つめなおす必要があります。ちょっと顔を上げて遠くの風景に目をやってみてください。
節度を越えて突き進むことは、悪い結果をもたらす可能性が高いです。私自身でいえば、うつやパニック症に陥る前を思い出すと、自分を見失った状態で何かに突き動かされるように働きすぎていました。
充実した仕事は人生を豊かにしてくれるけれど、人生は仕事だけではないです。過度に仕事への重要性を与えることが当たり前になっているとしたら危険信号です。
慢性疲労は原因のよくわからない体の不調を長く引き起こします。慢性疲労に陥らないようにいたわる時間を確保してください。趣味や自由時間に目を向けたり、一日だけでもいいので新しい経験を楽しんでみよう。
重圧からの解放が仕事の効率を上げることになります。仕事に傾き過ぎるバランスの悪さはミスにつながります。つまらないミスはさらに自分の気分を下げるという悪循環になります。
まずは、軽やかさを取り戻すことを意識してみましょう。小さい努力で大きな成果を上げている人は、バランスの取れた軽やかさがあることに気づこう。
自分の短所を自覚するとき
あなたは自分の資質に不満をもっていないでしょうか。そしてその不満を非難していませんか。そのために長所を伸ばそうとするか、短所をどうにかしようとして戦うか、どちらかに向かいがちです。
例えば、内気な性格を変えようとしたり、隠したりすることにエネルギーを注ぐと人に隷属するか、反対に度を過ぎた無遠慮な態度になってしまいます。
自分を責め立てると、自分の内部でいがみ合いが起こっている状態になります。不満は葛藤を引き起こします。
なぜ、そもそも短所を短所としてそのままの習慣になっているか。それは悪いところにも、どこか良いところがあるからです。だから、その習慣を変えずに生きてきたという事実に気が付くことです。
大人しいこと、内気な性格にはメリットがあるはずです。その背後には、傷つくことから身を守れるという思い込みがあるかもしれません。短所と思われる特性には、それなりの存在意義があります。
あなたは本当は短所を大事にしてきたのです。そのことを認めれば、短所は自然に解消に向かうか、短所があっても何も気にならなくなります。
短所を自分に許してあげましょう。戦ってはいけません。人は自分を好きになり、本当の自分になることを深いところで望んでいます。自分の内側の光と影を一体化させることで、やりたいことや叶えたいことへと自然に導かれていきます。
本来の自分にふさわしいものを自然に望むようになり、ふさわしい願いは事前に叶っていくものです。だから、内部の戦争を終わらせることから始めてみませんか。
不満というエネルギーを、本当の自分を後押しするエネルギーに変えていきましょう。
まとめ
満たされない状況は、本来の自分へ回帰するための良いメッセージと受け止めましょう。そのため、酒やゲームやギャンブルなどお手軽な何かで不満を解消したつもりになってはいけません。
あなたの内側には大きなエネルギーがあり、適切にエネルギーを向けられるものを求めているのです。仕事がつまらないのは、会社だけが悪いわけではありません。
本当の自分を知るために、自分の「快感」「不快感」にじっくりと目を向けてみましょう。