司会業は基本的に一人作業が多く一人で現場に入っていく仕事です。しかし時々他の司会者さんから質問などをお聞きすることもあります。
私が以前入ったことのある会場のやり方とか注意事項とかを教えてほしい。または、婚礼司会の一般的なことなどもご相談をいただくことがあります。
冒頭にも書いたように司会者は基本一人でとなりに上司のような人がいる訳ではありません。
そのため、もし不明点があれば事前に誰かに相談するなりして出来る限りの準備をしておかなければ不安で進行そのものに集中ができなくなってしまいます。
その不安は私も今もありますしずっと通ってきた道ですから司会者さんからのご質問には懸命にお答えしています。
自分ごとのように感じてしまうのです。私もこれまでいろんな先輩方にお世話になって今があります。
私の周りにはあまりいませんが世の中にはあまり自分の技術的なことを人に伝授することを嫌がる方もいます。これはその人の思いなので良い悪いということはできません。
しかし本人が思っているほど人に何かを教えたりしても所詮教えられた方は、そのすべてを吸収することがなかなかできないものです。
人にはそれぞれの段階や今立っているステージがあります。そのステージを超えたことは仮に教わったとしてもその時点では習得できないのです。
結局教えてもらうことは無駄ではないとしても進化成長するのは他でもない自分自身です。
その段階のことを習得するにふさわしい自分になることがまず先決です。どうすれば吸収できるか自分に今足りないのは何かそしてどのようになりたいのか。
日常から自分に問い続ける姿勢の希薄な人はどんな素晴らしい人から教えをもらっても自分のものにすることは難しい。
それが分かっているから私は自分が知っていることはすべて差し出しても怖くない。
そして誠実に努力をする人は私が伝えたひとつのことを十にも百にも自分で育てて成長をして行かれます。
ただ私は応援したいし共に成長したいです。そんな司会者さんは私にとっても貴重な存在でお互いに成長し高いステージからの景色をたくさん共有できるようになれたら幸せだなあと思っています。
自分の都合だけで人のノウハウを聞き出してその場をしのぐことしか考えない人とは数年後の成長が見違えるほど違ってきます。
取引先からの信用度は言うまでもありません。どんな仕事の世界でも同じだと思います。